2 書き出しは?

Q.書き出しは何を書けばいいのでしょうか? その本に出会ったことを書けばいいのですか?

A.まずは「材料ノート」を作りましょう。書き出しを考えるのはその後です。


●「その本に出会ったこと」を書き出しに使ってもいいですが、読者に少しでも「読んでみよう」という気をおこさせたいのであれば、ちょっと工夫する必要があるでしょうね。「書き出し」に何を使うかは、「材料ノート」が出来上がってから考えましょう。材料ノートの中から使えそうな話題を探すのです。探す時の方法を1つ書いておきますから参考にしてください。

●講座の中で私が言ってきたことは 「感想文」=「生活作文」 だということです。 ですから書き出しも、読んだ本や主人公についてではなく、「自分のこと」を書くという手があります。浦島太郎の例でもそういう書き方をしているでしょ。

第1段落
私と弟が何時間もテレビゲームをしている
と、父は決まって「光陰矢のごとし。勉強、
勉強!」といって私たちを机に向かわせよう
とする。私が「浦島太郎」を読み終えたとき
最初に思い浮かんだのが、この「光陰矢のご
とし」という父の口癖だった。



●要するに、本の内容やテーマと関係ある「自分のこと」を書き出しに使うのです。

例えば
  • 以前、僕は 「○○は△△だ」と思っていた。しかしこの◇◇という本を読んで・・・・
  • 友情とは何だろうか? 私は本当の友情を知っているといえるのだろうか・・・? 主人公の○○は・・・・
  • 私はよく兄と喧嘩をする。ささいなことで大げんかになることもある。主人公の○○も・・・・
  • 「あなたは3ヶ月後に死ぬ」と突然言われたら、私はどうするだろうか?この○○という本を読んで、私はふと…

●また、自分のこと以外でも「家族のこと」「友人知人のこと」「聞いた話」「昔のことわざ」などテーマと関係ありそうな材料があれば工夫して使ってみましょう。 

●あまり、凝った(こった)書き出しにする必要はないと思いますが、読み手に「おやっ、ちょっと面白そう・・・・」と思わせる書き出しにした方がいいですよね。 ただし繰り返しになりますが、書き出しを考えるのはノート作りが終わって書く内容が決まってからです。仮にノートの中に材料が見つからなくても、それをじーっと眺めていると、また新しい材料が浮かんで来ることがありますからね。


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